同人音声聞き比べ

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武装少女マキャヴェリズム のじゃロリ先輩といちゃいちゃ一泊二日温泉旅行でASMR 花酒蕨

タイトル:武装少女マキャヴェリズム のじゃロリ先輩といちゃいちゃ一泊二日温泉旅行でASMR 花酒蕨

 製作者:電撃G's magazine

     CV: 日高里菜

  価格:1,980円

 公開日:2021年1月28日

作品時間:1時間10分 

  シチュ:耳かき・洗髪・焚火

 

 

 

【作品の概要】

 花酒蕨と二人きりの温泉旅行。その道中の電車では、眠気で船をこいでいたところを蕨にからかわれ、耳かきやこしょこしょでいちゃつきながらのんびりと過ごしていた。しかし吹雪に襲われ遭難したり、その後の旅館でものぼせて倒れてしまったりと色々あり・・・

  武装少女マキャヴェリズムの公式音声作品の第3弾。今回は古めかしい語尾が特徴でこちらをからかうのが大好きな花酒蕨がヒロインです。耳かきに耳塞ぎ。さらに焚火の音に炭酸シャンプーとありますが、珍しいASMRはジッパー音です。ブーツのジッパー音に反応している主人公に気づいた蕨がからかいながらジッパー音を聞かせるという特殊シチュもあります。

 今回は過去作品と比べると原作ファン寄りの作品となっています。

 

【キャラクターの評価】

 前半と後半ではキャラクターに変化が出ています。前半は余裕を持ちながらこちらをからかって遊んでいる、ちょっぴりS気を含んだ年上からかいキャラですが、後半になると少し時間軸が進んでいるためかキャッキャとはしゃいで甘えるように楽しんでいます。距離感が大きく異なっているため、原作未読勢からするとどちらが好みかは大きく分かれるくらいにテンションが異なっています。

 これまでに2作品に比べるとキャラクターの変化に重きを置いており、ASMRよりもキャラクター性を楽しむ作品となっています。

 

【ストーリー・表現の評価】

 時間軸の進行によるキャラクターの変化や、将来の夢を語り主人公を誘ったりと、花酒蕨というキャラクターに重きを置いたパートが多くなっています。その結果原作を読んでいないとわからない他のキャラクターとの関係性や原作の起こったことに言及したセリフが多く、原作ファンだとより楽しめるようになっている分、未読勢だと会話についていけない部分が多くなっています。

 また各トラックごとに時間軸や場所が異なるせいで、それぞれの序盤で状況の説明をしなくてはいけなくなっており、元々ボリュームがあるタイプの作品ではないため、この説明のせいでさらに時間が割かれASMR要素が減っています。

 

【シチュエーションの評価】

【耳かき】

Track01:おぬしの耳掃除をしてやろうのぉ(18分58秒)

 電車のなかでいちゃつきながらの耳かき。ストーリーの前半ということもあり蕨優位のからかわれながらの耳かきとなっています。耳かき自体は刺激は薄めで綿棒耳かきに近い、一カ所を搔くようなものでなく、耳全体を覆うような耳かきでした。会話の邪魔にならないように耳かき音自体は弱めで、いちゃつく過程の一つとして利用されています。

 そのためあまり気持ちよいと感じることはありませんでした。

【洗髪】

Track04:炭酸シャンプーで頭皮を洗うのじゃ(5分5秒)

 混浴で二人戯れながら、その流れで炭酸シャンプーをされるのですが、5分のトラックの中で会話のみのパートが3分、つまり洗髪は2分程度しかありません。聞いてて「あれ?もう終わった」と拍子抜けしてしまいました。

 音としては最初に炭酸で頭皮のマッサージをしますが、こちらはあまり泡のもこもこ感はなく、あくまで炭酸水でガシガシと揉まれているような音質となっています

 その後炭酸入りの洗顔フォームで顔を洗われていきますが、一転こちらはかなりのシュワシュワ感が強く、洗顔フォームは流れず泡を置いたところに留まり続けるので、両耳でパチパチと細かな泡がはじける音が楽しめます。でもさすがにボリューム不足すぎる。

【マッサージ】

Track05:膝枕で耳をたくさんマッサージしてやるでの(10分20秒)

 マッサージは綿棒からの耳揉み。ゆっくりときゅっ、きゅっと絞るようなマッサージですが、こちらも時間にして3分程度。マッサージ自体よりも、これまでからかうような言動の多かった蕨がマッサージをするときに思わず顔が綻んでしまっていることを指摘され照れるところを楽しむほうがメインですので、ここについてもキャラクターの掘り下げに重きを置かれています。

【焚火】

Track02:一緒に焚き火で暖まろうぞよ(14分2秒)

 今回の焚火はキャンプファイヤーではなく遭難先で暖をとるための、生きるために行う焚火となっています。そのため火にかなり近づいており、会話音に比べても焚火の音が大きめです。薪木が弾ける音が強めに響き、聞いていて落ち着くタイプの焚火音ではありません。

 さらに外では雪がふぶいているため、焚火の後ろでは寒さを感じる風が常に吹き続けています。危機感を煽る吹雪とこの火が絶えると生命の危機であることを印象付けるような焚火の存在感が象徴的で、よくある焚火ASMRに求められる心を落ち着かせる要素としよりも、主人公と蕨の雰囲気を近いものにするための材料として扱われています。

 

【まとめ】

 ASMR要素は3作品の中で一番薄いものの、キャラクターの掘り下げや主人公との距離感の変化といった原作ファン向けの要素は一番強くなっています。そのため未読勢でASMRを求める人にとっては物足りないものの、サイドストーリーとしてさらに作品を掘り下げたい人にはおすすめです。ただASMRとしての評価のため、E評価となります。

 

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