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ボイスドラマ・ASMR作品をひたすらレビューする

想像以上の甘々空気を楽しむ作品 病弱彼女とあまあま病室デート

 

タイトル:病弱彼女とあまあま病室デート

 製作者: ふあふあるーぷす

     CV: 兎月りりむ。

  価格:880円

 公開日:2021年2月11日

作品時間:1時間12分 

 シチュ:耳かき・マッサージ・添い寝

 

 

 【作品の概要】

体が弱く長期間入院している彼女。 今日も彼女のお見舞いに行くと、彼女らしいことがあまり出来ていないと落ち込む彼女は 、病室の中で剥いたリンゴを食べさせあいっこしたり耳かきをして、これまで出来なかったカップルとしてのいちゃつきを堪能していく。

  サークル:ふあふあるーぷすの第一作目。病弱で長期入院になってしまっている彼女と食べさせあいっこをしたり耳かきを受け、最後には特別に病室でお泊りといなります。

 病弱で舞台が病院のみということで暗い展開になるのではないかと思われるかもしれませんが、ヒロインの明るさもあり作品の空気も甘めで明るいものとなっています。

 

【ストーリーの評価】

 ただの彼女とのいちゃつきではなく病弱と病室という属性を舞台を追加した以上、それらをストーリーやシチュにどう生かすがが作品の出来に繋がります。

 しかし病弱で長い間入院しているという要素を強くストーリーに反映してしまうと、エンディングが暗いものになってしまうため、話の展開も進んでいくことに重くなっていきます。そうなると人を選んでしまい、癒されるために聞いていた ASMR で気持ちが落ち込んでしまっては意味がありません。

 最初からそれを売りにしているボイスドラマであればまだいいですが、これの売りはあくまで ASMR であるため、ある程度明るくする必要がありました。ただあまあまで明るく振舞う彼女を前面にだしすぎた結果病弱要素が薄くなり、耳かきの理由付けが薄くなってしまっています。

 耳かき時は今日は体調がいいから心配いらないというセリフはあるものの、セリフだけで要素は薄いです。このためあまり体調がよくない日のトラックを作り、耳かきトラックは別の日で体調がいいから耳かきが出来るという流れにすれば、病弱要素もいかせて耳かきにかける想いも強くなったなと思います。

【キャラクターの評価】

 病弱で長期入院を強いられているため暗く塞ぎがちなヒロインとして描かれているかと思いきや、彼氏である主人公のことを看護師の人たちに自慢していたり、主人公と普通にイチャイチャしたりとふさぎ込むどころか結構明るいです。それでも長期入院のせいで彼女らしいことが出来ていないことを申し訳なく思っているので、ただ馬鹿正直に明るいだけではありません。

 添い寝パートでは病弱でカップルとしての時間ををあまり作れていないことを申し訳なく思っているセリフもあり、病弱でなく普通の彼女なら良かったのにと、初めて弱気なセリフを吐きます。その弱気もも彼の励ましで1分程度で終わりますが。

【シチュエーションの評価】

【耳かき】

Track03:君と触れ合いたくて耳かきをする計画を練りました (33分41秒)

 病室で行う耳かきなので特殊な道具を使うようなことはなく、普通の耳かき棒による耳かきです。他の作品に比べると若干動きがスローペースと感じる程度ですが、カリカリと少しずつ削っていくようなものでなく、一回の耳かきでしっかりとかいていく強めの耳かきです。耳かき→耳拭き→息吹きかけと奇をてらわないオーソドックスなものであるため初心者向けです。

 この耳かきはASMRよりも彼女とのいちゃつきを楽しむ要素が強いです。彼女が病室暮らしで会える時間も限られ日常的にいちゃつけないため、耳かき中の会話も彼のふやけた顔に喜んだり、彼女にちょっかいを出してちょっとセンシティブな会話をしたりと、兎月りりむ。氏の声質も相まってカップル系耳かきの中でもかなりの甘々の空気です。

 残念なのは会話のなかでもある「病室の静かな中で~」という、個室で二人きりという静かな空間で誰にも邪魔されずいちゃつくことを意識したセリフがありますが、すべてのトラックが個室で展開されるため、耳かきトラック以外も静かです。このためあまり個室の静かさの特別感が感じられないため、病院のなかでも廊下を一緒に散歩したり共用スペースで過ごすといった、周りの喧騒が聞こえるパートがあればよかったなと思います。

 

【マッサージ】

Track03:君と触れ合いたくて耳かきをする計画を練りました (33分41秒)

 耳かきが終わり、トラック時間だと27分辺りかなマッサージが始まります。耳かきが終わったものの彼氏に膝枕している状況を辞めたくない彼女が、耳が弱い彼氏のために耳マッサージもしてくれます。

 本人は素人でただ耳を触るだけのものだから期待しないで、ということを言っており耳を擦り、揉みこむもので特に動きを意識したものではありませんが、ただ揉むゆえに結構しっかりと揉みますので、意外と音が気持ちいい。背中やフェイスマッサージでなく耳のマッサージであるため、揉んでいる音が直に伝わってくるのと素人であるため規則性がないのが刺激の多さにつながっています。

 マッサージ中の会話は耳かき中と違い、「もっと頼ってほしい、君の力になりたい」と、カップルというよりも支えあうパートナーとしての会話が多くなります。ただ甘々なだけでなく、締めるところは締めるものの最終的にはいちゃつきます。なのであまり重い展開にはなりません。

 

【まとめ】

 カップル作品のなかでも空気の甘々さはかなり上位の作品。ASMR自体はノーマルなもので人を選ばないものであるため、あまあま系作品を楽しみたい方にはおすすめです。病弱だからと暗めの作品や傷心状態のヒロインが明るさを取り戻すまでとか、そういうシリアス系は期待しないでください。
 初心者にもとっつきやすく、あまあま系のなかでもその要素がかなり強めであまあまな理由も入院生活が長くカップルとして過ごせる時間が限られるためという理由付けもある、他の作品ともある程度差別化できています。病院という非日常の舞台をもっと行けしてほしかったという期待もあるため、B評価となります。

 

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